気候

世界でも他に類を見ない多雪地帯で、12月から4月は積雪があります。特に1月から2月の厳冬期には4mを越えることもあるほど。でもご安心ください。松之山温泉までの道路は、除雪されるので真冬でも車でお越しいただけます。雪を見ながらの温泉は最高の贅沢。5月になると雪融けが進み、里山は芽吹きの季節を迎えます。周囲の里山で採れる山菜は雪のおかげでアクが少なく美味。

自然

松之山温泉は、周囲を里山に囲まれた緑豊かな山あいに佇む小さな温泉街です。周辺には棚田が点在し、その美しい景観は多くの人を惹きつけいます。雪が多く降るせいで低地でもブナの森が多くみられます。中でも「美人林」は美しいブナ林として全国的にもその名を知られています。起伏が緩やかで下草もないので気軽に散策ができ、案内人と歩く美人林ハイクは人気の体験プログラムです。温泉は、約1000万年前の化石海水が地圧によって湧出してくる「ジオプレッシャー型温泉」と呼ばれる地質学的に特殊な温泉です。

文化

奇祭「婿投げ・すみ塗り」が有名です。婿投げは、江戸時代から松之山に伝わる小正月行事で、村の若者が集まって婿を観音堂に背負って行き、みんなでお神酒をいただいてから婿を胴上げし、四、五メートルもある崖下の雪の中へ投げ落とすという荒っぽい行事です。村の娘を嫁にもらった他の村の婿が、嫁同伴で藪入りの初泊まりに来ると必ずこの洗礼をうけました。「すみ塗り」は、塞の神を燃やした灰と雪を混ぜて墨を作り「おめでとう」の声とともにだれかれとなくお互いの顔に塗り合い、無病息災と家業繁栄を祈ります。また世界的な現代アートの祭典である大地の芸術祭も開かれます。3 年に一度の大祭の他にも、毎年大地の祭りが開かれています。

豊かな雪融け水と、手間をかけてつくられた棚田米。上質な新潟のお米を産地で食べるのは格別の味わいです。白米をひいた上新粉で作られた純白のしんこ餅は、松之山温泉名物として知られています。また古来から伝わる雪国の知恵として、早春から晩秋にかけて採取した山野の恵みを塩漬けや乾燥品、発酵食などがいまも伝わっています。